このレビューはネタバレを含みます
映画館を出てすぐ思ったのは、「この映画は世界をほんの少し、幸せにした」ということ。
始まりはよく見る展開。なにか、自分の後悔する出来事が起きたと同時になぜかタイムスリップする。タイムスリップものか、そこで一瞬油断する。
「ああ、ハッピーエンドになるまでの物語だ。」
そこを突かれた気がする。王道に始まったからと、王道に終わるわけじゃない。
駆は結局死んだ。
最初カンナは、「自分を残して死んだ」ということに怒る。妻に寂しい思いをさせてでも、
他人を助けたかったのか、と。
そんな中でカンナは駆を助けようとし、それは最後には「自分と夫婦にならなければよかったのではないか」となる。
しかし、最後の駆の死はそうではないことを伝える。
あなたとの関係がどうであったかではない。ただ、僕はそういう人なんだ。僕は、電車に轢かれそうな人を見たら無我夢中で助けるような人なんだ。
あの電車事故と駆はもう運命のようなもの。
未来を変える、それでできるのは駆が死ぬそこまで。
誰だってそうだ。きっと死ぬ日って変えられないんだ。みんな死ぬまでの生活しか変えられない。そういう考え。
見た人は皆自分に重ねるだろう。今をよくしょう。まだ間に合うんだ、今なら、まだ。
世界が少し、愛に溢れた気がする。
この世で一番嫌なことが何かわかる?好きじゃない人から好きって言われることだよ。
そう言われた時の駆の顔がとても印象的でした。
素敵なスタッフと素敵な俳優部が集まって作られた本作。プロモーションがやや大きすぎやしないか?と不安だったが、これは大衆受けでいい。大衆に受けるから、大衆が見るから意味がある。好みとは違うが、良い作品だった。