このレビューはネタバレを含みます
素材はいいのに惜しいなと思う。子どもの頃って知っているのに言い出せない、とか、自分の頭の中だけで辻褄を合わせることをやっていたような気がして、着眼点はすごく良いと思った。田舎者の兄貴が年下のきょうだいを殴ってくるところ(弟の方はなぜ殴られているのか分からない。ウザがられている)とか、見覚えがありすぎて😹
しかし出来上がりは残念。重厚な音楽と金色の小麦畑から始まる冒頭に神作かな?って予感したけど、思い違いでした。青空の元でアップの顔が血濡れになるトコ、ゴミ版シェーンみたいで違和感を覚え始め、吸血鬼の家行くところの室内会話の切り返しあたりで劇場を出たくなった。この映画の何が残念かと言うと、優等生映画すぎるし(臭いが~とか、爆発のモチーフとか違和感過ぎるし鼻につく笑)、見せたい画が先行しているという所。真昼間に父親の秘密を盗み聞きして、自死まで何もせずに目撃しているところとか緊張感がすごくて本当によくやったね!って感じだけど、カット割られた瞬間夜になってガソスタが真っ赤に燃えてたから笑っちゃった。夕陽の中で慟哭するラストカットとか激萎え。いつの間にか小麦が刈り取られているとかも唐突すぎるしね。先行させたい画がありすぎるために、話の作りが雑になっていってキャラクターがコマに成り下がり続けるからずっとツッコミながら見てたし、ミイラの赤ちゃん?と話すところとか開いた口が塞がらなかった。殺したいキャラがいるからテキトーに辻褄合わせて殺す、みたいな脚本、大嫌い‼️ラストを迎えるまでの論理も崩壊気味で、犯人はペドみたいな雰囲気出してたのに、いやお前が死ぬんかい⁉️ってなった。
鳥モノマネツインババアが出てきた時を堺に、異界に突入してたら好きになっていたかもしれない。せいぜい友達とブチギレコメンタリー上映会するくらいの映画。