eiganoTOKO

プリティ・ベビーのeiganoTOKOのネタバレレビュー・内容・結末

プリティ・ベビー(1978年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

登場する女たちが強くて美しい。ぽっちゃりな人も、有色人種も。主人公少女バイオレットも。
たくましく生きる為には、プライドを保つ為には、頑固で強気でいる道しかないのかもかしれない。
処女喪失のあと、マスカラが落ちてパンダ目なのに、ふざけているバイオレットが切なかった。

セックスワーカーについては、近しい人たちがその仕事について議論するのを見て考えるようになった。
彼ら、彼女らと出会っていなかったら見なかったふりをしてしまったかも。
いつの時代もSWへの差別はある。他人のセックスなんて放っておけばいいのに。

ロリータの代表と言われる映画で、幼いブルック・シールズの裸を見せる必要があったかは疑問が残るが、女を小馬鹿にすると怖いマダムがピシャリ、バイオレットがバージンを奪われる夜は心配で仕方ない娼婦たち、買いに来る男に黒人がいないことを理由に白人と黒人は一緒になってはいけないとブチ切れる黒人女中、最後には愛した男を捨て母の元へ行く主人公、と、凛としながらも優しさがみえる女のための映画でもあるような気がします。
これを見て、ウハウハしてるバカ男は、捨てられるどころかバイオレットには相手にされないよ。
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