このレビューはネタバレを含みます
殺された殺し屋の幽霊が見えて
同期できるようになってしまった
女子大生が、
殺し屋の元バディの協力を得て
殺し屋組織を壊す話。
少しだけナチュラルさに欠ける台詞や
大きめの芝居に
もやっとしながら観ていたのだけど、
性加害者ふたりと協力者ふたりを
やっつけたあとの「怖い」と涙でわかる
高石あかりのまともさで一気に引き込まれ、
自ら殺した三元雅芸への愛着に泣く
黒羽麻璃央のかわいさで畳み込まれ、
そのあとは台詞も芝居も違和感覚えず。
アクションは安定のクオリティ。
掌底で首を曲げる攻撃の多用には
プロの殺し屋として仕事を重ねてきたことが
感じられたり、
腕の腱を壊すように直線上に刺すのは
観たことがなかったりで満足!
三元が抜けた高石が、
自分の力で敵の頭を床に打ちつけたことには
とてもいい意味で驚かされた。
三元が高石を下の名前で呼んでいたが、
高石が三元を苗字で呼んでいるのだから、
三元も高石を苗字呼びのほうが
バディらしさが出たように思う。
クライマックスでは
高石に取り憑いた三元として
三元自身の身体でのアクションも
多かったから両立できないとして
切ったのだろうとは思うが、
序盤にせっかく高石の腕の太さだと
絞め落とすのに30秒かかるという
おもしろい描写があったのに、
殺し屋としての肉体ができていない
高石の身体で動く不利さが
全くなかったのはもったいなかった。
素のときと取り憑かれたときを
しっかり演じ分けしていた高石には、
ギャラを1.5人分もらってほしい。