☆俺基準スコア:2.2
☆Filmarks基準スコア:3.4
1963年、パリ…
夏休みが明けて新学期を迎えたウェベール姉妹…13歳のアンヌと15歳のフレデリック。2人が通うのはリセ・ジュール・フェリーで、厳格な歴史ある女子校だ。フレデリックはリュミエルやペリーヌなど明るく個性的なクラスメイトと仲良くする優秀な生徒。だがアンヌはあまり勉強に身が入らない子で、ことあるごとに先生に注意され母親に厳しく叱責されている……
「ペパーミントソーダ」
以下、男の子のネタバレは2メートルになる。
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思春期姉妹の一年の生活を散文詩的に綴る1977年の作品。監督の自伝に近い話だそうで。
離婚した父の元で過ごす夏休みから翌年の夏休みまでを描く構成で、特に大事件が起きるわけでもない。ラジオではピアフの葬儀について語られ、ケネディ暗殺の一報が流れたりするけど、ウェベール家に変化はない。2人と暮らすママは新しい恋人に夢中で、離婚したパパは休暇の時だけ2人と会うというサイクルも変わらない。しかし確実に、2人の少女の心とカラダは変化を迎えています。オトコに興味はあるものの「怖い」が先に立っていたアンヌは初潮を迎え、彼氏とラブラブだったフレデリックはいつしか政治活動に関心を持つようになり友人たちと距離ができてしまいます。これ、大人へと踏み出す2人の成長の一片を見つめていく映画なんですな。女性ならノスタルジーを楽しめて、きょうだいがいる人には文字通りのシスターフッド描写に頷けるはず。一人っ子男子で中年の俺様は完全アウェイと思いきや、アンヌと同い年の娘がいるからセーフ(笑)。成績最低で呼び出しばかりのところまでアンヌに似てるから、ママの気持ちがよく解る!
今の時代ならアウトな描写が連発するのは70年代映画の常。教師たちの言動もそうだし、2人の入浴シーンなんか、今じゃ考えられない。しかしファッション(特にコート)や音楽は魅力的で、やはりフランス映画はオシャレだなと思ったり。劇中出てくるペパーミントソーダは日本でいうところのメロンソーダの外観。メロンソーダにメントス入れたらペパーミントソーダになるんかな?