土鳩

BETTER MAN/ベター・マンの土鳩のレビュー・感想・評価

BETTER MAN/ベター・マン(2024年製作の映画)
3.0
「グレイテストショーマン“の”」と銘打って上映するべきではないと思う。グレイテストショーマン を見た人にとっての“ミュージカル”エンターテイメントは“これ”ではない。
トレーラーでも「ロビー・ウィリアムズ」と名前が出ているので気付くべきだったが、曲は聞いたことがあっても名前と結びついてなかったことは自分の失敗。伝記映画だと理解していなかったが、すぐに理解できる…のだが、終始、「誰?たまに聞いたことある曲がかかるの何故?」と映画終了後に検索をかけるまで自分の無知に引きずられた。

見ていくうちに、ロビー・ウィリアムズの半生であることはすぐに理解できるが、①ドラッグを吸うシーンが多すぎるし、ドラッグで飛び過ぎ②海外には多いがファザコンっぷりが強すぎて引く③勘違い野郎さを助長させすぎてて虚勢が嫌味ったらしい④他者からの目線への恐怖が歌うたびに気持ち悪いほどついて回りウンザリする
映画にしたなら心を動かされるようなストーリーとして作り込む部分が欲しかった。映像は美しいが、ストーリーはイマイチ。

猿なことについても、ロビー・ウィリアムズ本人が自分のことを「パフォーミング・モンキー」と表現しているところからの着想らしいが、たまに猿が重なる程度で充分なように感じた。人間でやらない理由が薄すぎた。

きっと、ロビー・ウィリアムズを知っている人なら、頷きながら見られる作品だと思う。
知らないと「ボヘミアン・ラプソディ」の三文版のような気がして、せっかくの巧みな映像も、ストーリーのイマイチさのせいで飾りすぎにしか感じなかった点は残念。
映像として切り抜くなら、美しく素晴らしと思う。
イギリス英語を聴きまくりたいなら、字幕で。これでもかってくらいのイギリス英語だったと思う。
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