してちゃん

ファーゴのしてちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ファーゴ(1996年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ウソが引き起こす悲劇。がウソなメタウソ。
してやられた。

マージ役のマクドーマンドがとても良かった!この人だけ別格で人間がリアルに描けてる、血の通いっぷりが違う、と思ったら監督と結婚してるのね。チートやん。

淡々としたなかに混じる愛嬌、俗っぽい親しみやすさと超然とした天才性、繊細なんだけど呑気でどっしりした空気、いろんな矛盾が軽々と止揚されたマージの役が、実に生身の人間らしくて魅力的だった。

相変わらず散りばめられたおそらくさほど意味のない象徴的カットはとても好み。メタファーを読むのはナンセンス、その瞬間心が躍れば良いじゃない。

しかし最初にああ言われちゃうと、まんまと全然違う心持ちで観ちゃうもんだな。

してやられた心地よさで読後感よかった。
テーマを引き立てる仕掛けとしてとても頭が良いと感心した。