【現代のアイヌの若者たち】
アイヌの少年が通う小学校の友達は、アイヌをかっこいいと言ってるのだそうだ。
ずっと、そんな気持ちを持ち続けてほしい。
舞台の北海道白糠町は、アイヌ語の「シラリカ(岩磯のちかく)」を語源とする釧路の西側に位置する町だ。
僕は東北の出身なのだが、東北にはアイヌ語起源の地名が多くあり、記憶が曖昧で申し訳ないが、「~内(ない)」の「内」は「谷」や「谷のちかく」と言った意味だったと思う。
この作品は、現代アイヌの若者家族やその仲間を追ったドキュメンタリー映画だが、差別にフォーカスを当てるのではなく、今どのように彼らが生活しているのか、彼らが継承しているアイヌ文化とはどんなものなのか、精神文化はどうだろうか、子供はどんなふうなのか、出来るだけストレートに記録しているように感じる。
確かに、猟などの面倒な手続きなどは強制的でちょっと差別的に思えたりもするところもあるが、町の人々は概ね、役場職員や警官など含めて、上から見下ろすような感じではないんだと認識させられた。
特に、小学生の息子が、ジビエ業を継ぎたいかという質問に対して、躊躇する態度で、更に、自分は高専に入って、その後、大塚製薬か大塚食品で働きたいと言っていたのは微笑ましかった。
思いがけず現実的で、しっかり考えているのだなと思ったのだ。
どうも白糠町と大塚製薬は町民の健康づくりを目的とした包括協定を結んでいるらしいのだ😁
子供はよく見聞きしているのだ😁
国連の提言をそのまま受け入れていない日本政府の態度の根源に何があるのかなど疑問は残るが、もしかしたら、夫婦別姓婚を巡る野党を中心とした結束した動きや、同性婚を認めないことは違憲だとの判決が高裁レベルで複数出るようになって、こうした先住民族としてのアイヌの人たちに対する過去の対応の誤りを認めることも近い将来同時に一気に進むのではないかと期待もしたくなる。
あの先の総選挙で立候補すら取りやめざるを得なかった裏金問題の前衆議院議員の女性は、この作品を観るべきだと思う。観ないだろうけどね😁