元公園だった場所にひとつだけ取り残されたベンチ。そこを舞台に5つのエピソードが展開するオムニバス映画。
言ってしまえばどのエピソードも、ベンチには友だちだったり姉妹だったりの2人の人物がありふれた話しをしているだけ。でも改めて普通の会話を見せられると不思議なおもしろさがある。言いたいことがあってもオブラートに包んでしまって相手に伝わらなかったり、思ってることをちゃんと言葉で表現できなかったり。
人は思ったことを言葉に変換して伝えようとするけど、聞いた人はそれを脳で変換して理解しようとする〜伝言ゲームのようでもどかしい。宇宙人みたいに以心伝心で伝われば話は早いだろう。だけどストレート過ぎてなんか味気ない。伝えきれないところに人間としての愛しさが生まれるのかな。
全然派手さとか胸キュンはないけどけっこう楽しめました。