【主人公は“サッカーの消滅”を願う!? 新たな伝説、キックオフ!】
イナズマイレブン最新作に向けて公開された映画のもう一つの物語。新たな主人公・笹波雲明の物語を描いた作品も記録。感想としては、また新たな主人公が出てきたなというのが正直なところだ。
物語は、円堂が悲願のフットボールフロンティア優勝を果たしてから数年経った後から始まる。すっかり強豪校と化した雷門中の陰で、サッカーが禁止された長崎の進学校が舞台。新たな主人公・笹波雲明「サッカーには消えてほしい」という願いを持ちながら、その進学校に転校してくる。「2度とサッカーには関わらない」ーーそう決めたはずの雲明だったが、同級生の木曽路兵太、喧嘩に明け暮れていた桜咲丈二との出会いが彼を大きく変えることに。
ストーリー自体は、正直過去作よりも重たいと思う笑。ただ、アニメの制作会社が「チェンソーマン」や「忘却バッテリー」を作ったMAPPAが担当していることもあって、作画のクオリティも過去一(過去作もよかったのはもちろんのこと)。ストーリーの内容も、重たい=面白くないということでは決してなくて、サッカーを諦めた主人公がサッカーと再びどう向き合うのか、学校という小さな集団環境からどのように世界を広げていくのか、そしてラスボスであろう円堂守の息子・円堂ハルとどのように絡んでいくのか、モヤモヤではなく期待を持たせる作品になったと思う。
これまでの「熱血」「情熱」を纏った主人公とは相対して「冷静」「俯瞰」という言葉が似合う雲明。彼がどのように物語を切り開いていくのか、これからどんなキャラクターが出てくるのか。「ゲーム内に組み込むアニメーションの総時間数も過去最長」という最新作が楽しみだ。