ハレルヤ

ニッケル・ボーイズのハレルヤのレビュー・感想・評価

ニッケル・ボーイズ(2024年製作の映画)
3.8
1960年代アメリカのフロリダ州。冤罪で車の窃盗の罪を着せられたエルウッド少年は、更生施設「ニッケル・アカデミー」に収容される。暴力や運営者の汚職など劣悪な環境の中、そこで知り合ったターナーと共に友情を育んでいくヒューマンドラマ。

今年のアカデミー賞の注目作品の1つとして挙げられる本作。アマプラでの配信オンリーですが、早速鑑賞しました。

まず本作が持つ他の作品との大きな違いはカメラワーク。登場人物たちの主観視点(POV)がメインで、主に主人公エルウッドとターナーの2人の目線で物語は進みます。実験的でありながらその映像の美しさも際立っているように思えました。

ドキュメンタリー畑出身の監督らしく、実際にエルウッドとターナーの身に訪れる様々な出来事が間近で見ている事のように感じ取れます。

なので本来なら劇場で没入感を味わいながら見るのが一番正しい鑑賞方法。ちょっと油断すると誰目線で進んでるのか、時間軸も弄っているので更に分かりにくくなるでしょう。

重いテーマを有していますが、凄惨な場面は出てきませんし、見やすい作風になってきます。それでもドラマチックな展開は無いので、そういうのをちょっと期待していた身として少し残念。「ショーシャンクの空に」までとは言わないけど、それに近い感動を少し期待してました笑。今季の賞レースでどんな結果を残すか、楽しみにしています。
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