面白かったような、退屈だったような…
でも別に見て損したとは思わない。
なんとも不思議な作品だった。
敵ってなに?という疑問にスッキリするような答えが欲しい人には不満が残るかな?
なかなか不思議な作品だと思うので、不思議を不思議として楽しめる人にはおすすめかな?
「現代の設定だけど全編モノクロ作品」
そしてモノクロだけど出てくる食事がなんとも美味しそうなんだよなぁ。
男の一人暮らしだからある一品を除いてそこまで凝ったものを作ってないんだけど、なんだかどれも美味しそうで非常にお腹の減る作品だった。
その日食べたいものを丁寧に作って食べてる感じがいいのかもなぁ。
「敵とは…」
明確な答えはないと言うか、全て妄想というか、夢というか…でもその敵自体はきっと誰にでもやってくるものな気がする。
ひとつはなんだかんだで“死”が的かなのかなと、貯金残高から残りの人生を割り出して、いつかくる死期を自らXデーと定めていても、残高が減っていく日々は相当な恐怖だろうなぁ…
他にも過去を思い返して、悪気なんかはなかったけど、相手からしたら嫌だったかも…と思ったり。
今思うと…といった罪悪感みたいなものが敵なのかなぁと。
セリフにもあるようにずっと夏休みみたいな生活で時間だけはとにかくあるので、思い出に浸った結果そんな罪悪感も生まれたりするんだろうなぁ。
なんなら歳取らなくでも、ふとした時に過去のこととか思い出して、申し訳なかったなぁとか思うことあるし…
劇中で描かれてる敵はそれだけじゃない気もするけど、敵ってのは誰にでも訪れる死と自分の中から湧いて出てくる罪悪感みたいなものかのかもなぁ…
「河合優実さん」
相変わらずなんとも実在感ある演技というか、雰囲気というか。なんかいるだけで作品の現実感増す気がする。
「妄想なのか夢なのか現実なのか?」
見てるこっちもわからなくなる。
すっきりはしないけど、なんだか不思議な気持ちになれる作品でした。
「PERFECTDEYS(2023)」もそうだけど、自分のペース、ルーティンで日々を過ごす生活感、好きなんだよなぁ…
そんな意味では「PERFECTDEYS」が好きな人にはどこか刺さる部分があるかも。