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ネムルバカのmanamiのレビュー・感想・評価

ネムルバカ(2025年製作の映画)
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金髪で社会不適合ぎみな無表情女子(平祐奈)と、何かと彼女の世話を焼いてはいるけど自分もまあまあポンコツな黒髪ロング女子(久保史緒里)。お互いのことが大好きな二人の、低体温ながらリズムのいい掛け合いに、大笑いでなくニヤリとさせられる、この感じ。
ベビわるじゃん!!
オリジナルじゃないだなんて信じられないよ。原作もこのキャラでこのテイストなの?だとしたらすごいリンク。
それを阪元裕吾監督が手掛けたら「ベビわるじゃん!」ってツッコまれるなんて百も承知のはずだし、それでも実行したということは、どうしても自分がやりたかったんだろな。そして、面白くできる自信もあったんだろうね。
それに、るかの辿る道には、監督のキャリアも自然と投影してしまう。グロとアクションの詰め合わせ、キワモノ的な作品を撮ってたのが、ベビわるの大ヒットによってメジャー扱いされるようになった。そうすると「昔の方が好きだった」「売れ線狙いでつまらなくなった」みたいなことを言い出す奴が出てくるのは世の常で、その声は本人にも当然届くだろう。
それに対する阪元裕吾の諦念と反骨とを、鑑賞後にじわじわと感じてきてる。
その他、作品の中身について列記。
アーティスト論議の際に出てきた「自称」どうこうがあまりにもタイムリー。「女の子いるのに個室は…云々」もまあまあ時事ネタ。原作通りなのかな、だとしたら予言過ぎるんだが。
阪元裕吾ファミリーもちゃんと出てるの嬉しいし、特に伊能さんには歓喜!ロコディ兎とともにウザキャラ担当を完遂してる。
ベッド上にいる「お前」に向かって、「それもうプロポーズじゃん」って破壊力の決め台詞を食らわせてくる先輩が最上級に最高の可愛さ。あれされて惚れない人類いるの?
エンドロールまでめちゃくちゃ可愛い。そこで初めて知ったけどネクライトーキーだったのね、そりゃ良い曲なわけだわ。
パンフレットの仕様も解釈一致過ぎて泣けるレベル。

58(1926)
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