このレビューはネタバレを含みます
今年のドラ映画は名作、と言われていたため気になり時間を作って観に行きました。
絵の中に入るという設定が、ドラビアンナイトの絵本に入る描写と似ているなぁと思いながら
そういう設定は大好物だぞ、と思いつつ。
どうやら監督は新鉄人兵団やら、ひみつ道具博物館というわさびさんのドラえもんになってからの名作中の名作を生み出している方でとても期待しながら鑑賞してきました。
↑ここまでが見る前までの感想
実際に見てみると、過去作を見ているとニヤリとするような演出がいっぱい。新しい作品は全て見ている訳ではないので見逃している事もあるかも。
時空の歪みは日本誕生みたいだし、魔界大冒険を思い出すようなセリフもあった。芭蕉扇はパラレル西遊記からだろうか、と見ていて飽きさせない演出は流石。
名画に似せたオープニングも、懐かしのメロンアイス食べているドラえもんも、ゲストキャラ達クレアもマイロもみんな可愛い。
絵に造詣が深いのび太父もニヤリとさせてもらえる、好きだもんね絵が。
途中のセリフで明らかにその時代には無いだろってものがあったけれど、流石に拾ってくれて良かったなぁって思った。
大人は見てて気になるもんね。
あんなに過去の話って言っているのに突っ込まない訳ないか。
途中でのび太が絵を描くというシーンがあったのだけれど、真っ先に青いクレヨンを取って嬉しくなってしまった。
さらにそれが伏線になる流れがすごい。
のび太が描いたドラえもん、下手って言われているけどそんな下手ではないし、背景の色使いとかすごいなぁと思ったけどね。
そしてやっぱり映画ジャイアンはいいやつ。
この国は無くなってしまうということを知っているからあえて別れを書かなかった部分も良いなと思った。
でも絵の中ではみんな生き続けるはず。
国の皆やドラえもんたちの味方もほとんど動けなくなってしまうという絶望感からの、のび太の絵に入り大逆転という気持ちよさ。
だれる部分も全然無く、大変に名作でした。
子ども向けと思われるけれど大人も心を握られる作品です。