実際に起きた絵画盗難事件に触発された作品。
東欧と西欧の格差、さらには東欧内でも経済格差は大きく出稼ぎに出なければ生活がままならない現実。
なお実際の事件でも絵画は今も見つかってはいないそうだ。
監督・キャストQ&A付き(監督からの観客への質問あり)
監督仰るところのtragedy comedyだと感じた。
経済格差が広がる一方の社会について、もう少し描いても良さそうな気はすると思っていたら
TIFF Timesにテオドラ・アナ・ミハイ監督のQ&Aが掲載されており、脚本家兼共同プロデューサーのクリスティアン・ムンジウと目指す方向について議論になったとあったためそれも関係しているのかも。
『母の聖戦』が良かっただけに少し肩透かしを喰らったかも。
本作の前に鑑賞した作品も西欧による植民地支配でこちらも植民地化について言及あり。
ナタリアはイコンを燃やしたと解釈をしてみました。(ルーマニア正教でイコンを大切にしていたことからイコンと絵画のどちらに重きを置くかは微妙なところだが、義母に渡した時の雰囲気及び家政婦として働く家の鍵をかけた行動からの判断)
少女は監督のお嬢さんとのこと。
TIFF2024