トムトム

里見八犬伝のトムトムのレビュー・感想・評価

里見八犬伝(1983年製作の映画)
4.0
久しぶりに観ましたが大好きな作品です。
和風ファンタジー、日本版の「ロードオブザリング」です。

とにかく俳優陣が素晴らしいです。
特にヒロイン静姫を演じる薬師丸ひろ子のヒロイン感は凄い。
10代の薬師丸ひろ子は本当に輝いて後光が差すくらいに凄まじいヒロインオブヒロインです。

そして真田広之の主人公感も凄い。
アクション、フォルム、顔、声どれを取ってもまさに主人公という感じです。
ハリウッドで真田広之が出演する時は日本刀を持つことが多いですが間違いです、絶対に鎌です。
真田広之には鎌です。

この無敵の主人公カップルを支える八犬士の面子が濃い。
千葉真一に大葉健二、寺田農、京本政樹、志穂美悦子、苅谷俊介という特濃メンツです。

彼らがラストバトルで「ここは俺にまかせて先に行け!」展開を繰り広げるのだから堪りません。

今回観て気づきましたがファイナルファンタジー4で双子の魔道士パロムとポロムが石化して迫り来る壁を止めるシーンは今作のオマージュだったんですね。

敵の軍団も夏木マリを筆頭に萩原流行や目黒祐樹などの濃いメンツで城で横並びになるシーンは完全に戦隊シリーズの敵軍団です。へドリアン女王です。

アクションも素晴らしいですし、とりあえず薬師丸ひろ子のお風呂シーンや夏木マリのフルヌードを入れる姿勢は流石です。
角川春樹も深作欣二も娯楽作というのは何かよく分かっています。
今の邦画もとりあえず人気女優はお風呂に入るべきです。

今観た方が楽しめました。

それにしても各国の色々な説話をごった煮にして長大なエンタメに仕上げて異常な程細部の余談にこだわったり女装の美形をだしたり子供が時間の流れの違う場所で修行して青年になって合流したり曲亭馬琴先生は現代のオタクカルチャーの始祖です。
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