アリス・クリードの失踪のオーウェンのレビュー・感想・評価

低予算なのは分かるし、出てくる人間は3人だけ。
しかも二人は誘拐犯で、一人は囚われる富豪の娘。
終盤近くまではアパートの一室のみで展開されるのもそれを裏付ける。

先読みできる部分もあるし、そう来るかという意外性のある部分も顔を出す。

冒頭から無言の誘拐が成立するまでの編集が実に鮮やか。
そしてこの映画が見せたいのはそこからの過程だ。
関係性が変わるのは当然だが、このパワーバランスの揺れが興味を引き付ける。

終盤は少し善意が顔を出したのは勿体ないが、それでも充分楽しめた。