ソラアユム

アリス・クリードの失踪のソラアユムのレビュー・感想・評価

アリス・クリードの失踪(2009年製作の映画)
3.4
誘拐犯2人とその被害者である女性1人の事の顛末を描くサスペンス。


序盤は中々面白い。
どうにも台詞回しに違和感があると思っていたら、笑っちゃうほど唐突なサプライズが1つ。
よく考えれば、その片鱗が冒頭にもちゃんとあって掴みとしては完璧な内容だった。


ただ残念なことに、序盤のサプライズ以上のことは起きない。
特に○○の正体が分かってからは良くも悪くも予想通りの展開で退屈。
あえて外界の情報をシャットアウトし、3人の関係にフォーカスしたにもかかわらず会話も少なく後半は粗いストーリー展開が目立ってしまった。

共感できるキャラがいないからダメというわけではないが、後半であのような展開をするのならば少なくとも1人共感しやすいキャラを作っておくべきだ。
特にあいつに至っては、盛大に論破されるし往生際が悪いし間抜けで、本来スリリングになるはずのシーンもキレが悪い。
また、その直後に同じパターンをもう一度やるのもどうかと。

シチュエーションは斬新で驚かされる所はあるのだが、中盤からは陳腐なストーリーが展開する惜しい作品でした。
キャストは適当だったと思います。