難民映画祭にて。
親と生き別れたシリア難民の女の子を表現した「アマル」という名の巨大な操り人形のトルコからイギリスへの旅を描いたドキュメンタリー。
すでにしてこの「アマル」という人形の旅というのが、メッセージやアートとして成り立っているので、その構造を映画に置き換えて表現しているところに多少の野暮ったさを感じました。
比喩だったり象徴だったり、見立てのものをわざわざ解説しちゃってる感じというか。
そしてドキュメンタリーと呼ぶにはちょっと抵抗のあるほどに作り手の伝えたいメッセージへの意図的な誘導と"物語"を語らせる"セリフ"の数々。
とはいえ、国や地域ごとに異なるアマルへの態度には改めて驚かされます。
強く難民排斥をするところ、お花をくれ歓迎してくれるところ。
そして人形はパスポートをもらえたのに…という少女とアマルの心の溝。
また人形を操る人たちにも背景があるので、彼らがアマルの足や目や腕を操り、表現を行うことの意義にはとても感動しました。