ふづち

ショウタイムセブンのふづちのレビュー・感想・評価

ショウタイムセブン(2025年製作の映画)
3.0
●ショウタイムセブン(2025年日本。阿部寛)

〈逃れられない,命懸けの【生放送(ショウタイム)】〉

【レビュー】
ハ・ジョンウの『テロ,ライブ』をベースにして造られた作品。
後半のゴチャゴチャを見事に整理していて判りやすく改修していたのはよかった。

いるだけで顔が濃くて存在感のある阿部寛に,もっと芸達者をぶつけなかったのはちょっと残念。
ただ,決定的に韓国映画と違って,日本らしい演出だったのは投票機能を使ったところ。
めちゃくちゃ皮肉をぶつけてきたなあ,という感じに,思わず笑ってしまった。
自分の考えを持たず,ボタンを押す(クリックをする)だけで簡単に済ませてしまおうとする観客に,果たして“彼(ら)”を断罪する資格などあるのか?

そして我々はどうなんだ?
最後にPerfumeの『Human Factory -電造人間-』がかかる。
曰く「ワタシ達は飼い猫」。

人であろうよ。
人間としての尊厳は大切にしようよ。
この映画の中で折本はテロを起こした犯人を自分のキャスター復帰の足がかりにする訳だ。
他人の気持ちや命を踏みつけにした,その結果が,あの最後の“投票”の結果に結びつくのだと,思う。

【あらすじ】
https://www.youtube.com/watch?v=rCThOSn6HH0

午後7時,ラジオ局に一本の電話が入り,その直後に発電所で爆破事件が起こる。
電話をかけてきた謎の男は交渉人として,ラジオ局に左遷された国民的ニュース番組『ショウタイム7』の元キャスター・折本眞之輔を指名。
これを番組復帰のチャンスと考えた折本は生放送中の『ショウタイム7』に乗り込み,自らキャスターを務めて犯人との生中継を強行する。
しかし……。
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