近未来、世界大戦で文明は崩壊し、人々は僅かな資源を奪い合いながら生きていた。荒地で暮らすグレタとナオミの姉妹は暴走族ノーマッズの襲撃を受け…というストーリー。
まずは作品登録ありがとうございます。アサイラムが「マッドマックス:フュリオサ」に便乗して製作したパチモンマッドマックスです。監督はアサイラムでサメ映画や数々の地雷映画製作してるマーク・アトキンス。
ノーマッズの襲撃で大怪我を負った親代わりのサラとイーゴンを救うため、グレタとナオミは薬を手に入れる為荒野へ走り出すが、ノーマッズのリーダーであるシェーンに目をつけられ、という内容です。
文明崩壊後の荒野を舞台に、暴走族とそのリーダーでもあり、父を殺した仇でもある男と姉妹が戦いを繰り広げるという物語ですが、アサイラム製のパチモンとしては割と真っ当な作りになっていると思います。安っぽさはありつつもちゃんと荒野でトゲトゲや頭蓋骨なんかつけた車が出てきますし、主人公姉妹の妹が眉の上に黒いペイントしたりします。
前半は暴走族との戦いで重傷を負った親代わりの二人を救うため、姉妹が母親サラの車に乗って薬を受け取るため荒野を走りますが、序盤で改造車出しながらもカーチェイスシーンはありません。予算が足りなかったんでしょうがこれはちょっと残念でしたね。ルールを守る事を重視し、勝手に動いたり足を引っ張る妹に苛立つ姉グレタと姉に反発する妹ナオミがぶつかりながらも解りあっていく展開はベタながら良かったと思います。
序盤で襲撃してきた暴走族を、サラが弓矢やナイフでグサグサ刺して倒していく所は強すぎてちょっと笑っちゃいました(笑)イーゴンの方はすぐに重傷負わされてまるで戦力にはならなかったな。
薬を手に入れて帰る途中に車をドローン爆弾で襲撃される所は現代社会の名残を感じさせて個人的にちょっと面白かったです。
暴走族ボスのシェーンの「グループの為に尽くしてきたのに裏切られた!」と主張は理解できる所はありますね。あの世界で生きていくために汚れ仕事請け負ってきたんだろうし、追放されて裏切られたと感じるのはまあそうだろうなと。ただ、水手に入れる為にかなり頃下から追放されたんだろうし、追放されてすぐリーダー殺したり危険人物なのは間違いない。演じてるのは本家「マッドマックス2」のウェズや「コマンドー」のヴェネットを演じたヴァーノン・ウェルズで流石の存在感と悪役ぶりを見せてくれます。
一旦捕まるも解放されて帰り着いた所をつけられていて襲撃され、連れ去られたサラとナオミを救うためにグレタが敵の元へ乗り込んでいく後半は盛り上がるかと思ったら、グレタが強いのか敵が弱いのかドンドン敵倒していくからイマイチ盛り上がれなかったな。シェーンとの決着はちょっとスカッとしましたが。
アサイラム製作のパチモンマッドマックスとしてはそれなりに楽しめる作品でした。