聖と性を強引に結びつけてしまうゴダール。これはレネと同じことをやってるはずで、恐らくゴダールで一番美しくて一番わかりにくいが、絵画のような緑が映える木々の中で演じられる前半こそ映画館で観るべき光景であって、平面化された構図に対して立体的なサウンドがスクリーンの均衡を保っている。
複数の一人称視点の組み換えを繰り返した結果ああなるのは必然、去年マリエンバートで感はただ主題を「男女が去年出会っているのか」から「男に神が憑依していたのか」へ置き換えているに過ぎない。
故にユイレの名が突然出てくるのは何ら不思議ではなく目配せなのだろうし、それは他の方が書いてる通りリュミエールにしてもフォードにしてもカニバリズムに対しても同じなんだろう。