れん

幸せの列車に乗せられた少年のれんのレビュー・感想・評価

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トルナトーレ監督の『マレーナ』は1940年、シチリアの話だったことを思い出した。
その数年後の物語。
戦争は、はい、これでおしまい、とはならない。傷付き、困窮した人々はずっと取り残されたまま。イタリア南部は特に荒廃が酷く、1946年から1952年の間、約7万人の子どもたちが比較的食べ物や生活が安定した北部に送られて暮らしていたとのこと。
その史実をベースに本が書かれて、この作品になったと知ったけれど、終盤まさかの大号泣。なんということ。
美しく物哀しい町並みに降りかかる光が優しい。霧も雪景色もそっと人々を癒すかのよう。なのに…
イタリア映画の切なさを久しぶりに味わった。
れん

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