監督と主演の舞台挨拶つきで見た。
「中村正義という主人公は、中村哲さんからお名前を頂戴しました」と監督。
アフガニスタンに人生を捧げて用水路を掘ったにもかかわらずテロリストに殺害されてしまった中村さんは、日本が世界に誇る本物の“正義の男”である。『劇場版 荒野に希望の灯をともす』を、ぜひ見てほしい。
監督は彼の「本来の素朴な正義感や思いやりを、理屈の中で変質させてはいけない」という言葉が好きだと言っていた。
そのことを、説教くさくなく伝えたかったのだろう。サクッと見れるコメディだけど、根底に流れる意図は素晴らしい。

金田明夫さんが「役づくりなしで…」と言うと、監督に「それ自分が正直者だと言ってます？」とツッコまれていた。笑
YouTube用の連作短編だったが、キモになってるのはオチなので映画にしたそう。たった4日間の低予算で撮ったため、財布のエピソードのあとネクタイが違うとか、つながってないところも。
荷物を持ってもらう役のオバサンは監督の実のお母さんで「普通そんなこと頼まない」とクレームをつけたらしい。そこに限らず、あえて不自然に思える演出は多いが、すべてはラストの涙に…。

また監督は、イギリスのチャリティ機関による2024年の「世界人助け指数」を紹介し、日本は142か国中141位。これは、見知らぬ人を助けたか、寄付をしたか、ボランティアをしたかという3項目についてインタビュー調査が行われるもので、日本は“冷たい国”と判定されている。
ワールドカップでは試合後のスタジアムの掃除で誉められてるので日本はいい国だと思っていたが、無宗教だし大きな意味では足りてないのか。

21編の短編からなる中編映画。

日々正しいことを行い、悪いことは見逃せず注意してしまう中村を名優の金田さんが演じている。

いいことしても勘違いされて警察の厄介になど、想像がつくものがあって、おいおいやっぱり〜！なんて思ったけど、ラストのパートではなんだかんだ感動しちゃう作品でした。

金田さんがいい。。
ほんと正義の男って感じでとてもよかった。

3分ほどの短編21編からなるショートムービー。
主人公中村は正義の男。
道徳的、人道的に正しいことをせずにはいられない性格。
そんな男が正しいことをしているんだけどその結果不利益を被ってしまうという話です。基本的にどの話もこの筋です。いいことしたけど不幸になる。
ですがちゃんとオチもつきます。想像できるオチですし、いささかそこまで手のひら返しにはならんだろと思う節もありましたが楽しかったです。
一点不満なところは各エピソード毎に毎回同じ英語のナレーションがつくのがちょっと耳障りだなと思いました。

冒頭で中村がおそらくテレビを見ていて、テレビで山上徹也による安部元総理の殺害事件発生時の音声が流れるシーンがあります。
この音声を差し込んだ意図がとても気になり、初日舞台挨拶ということで質問が許されたので、ちょっと踏み込んだ質問かなとは思いましたが我慢できず監督に質問しました。
ふんわりした回答ではありましたが監督が真摯に答えてくださってとても嬉しかったです。

中村のようにしたいと思って生きてはいるけどなかなか全部はできないんですよねぇ。私もバスで席を譲るくらいは当たり前にやりますが万引き犯を目撃して声をかけられるかといったら沈黙してしまいます。

この映画は割とハッピーエンドですが、正義だと思って行動しても必ずしもいい結果にならないという悲しい現実、ありますよね。
その結果に不満を抱くのではなく、行動したことに意義があると思うと結果が悪くても気が休まるかもしれませんね。