デクスター・ゴードンのファンであります。
その彼がこんな演技ができるんだ、と仰天したのは今は昔。
50年代のパリの空気感、
どうしようもない落ちぶれたジャスメンのドロドロなさま、
それでもしっかりと染み透ってくるサックスが実にいい。
少女との交流がまた実によくて…。
長身のデクスター・ゴードンが身体を折るように少女と話をし、手を繋ぎ、友愛を深めていく。
あのシーンだけで、じんわりと涙が出る。
ちゃんと、ノスタルジーとして、観ているシーンを置くのもいいしね。
繰り返し、繰り返し、浸ってしまう作品なのでした。