ピレネー犬727

幸せへのキセキのピレネー犬727のレビュー・感想・評価

幸せへのキセキ(2011年製作の映画)
3.9
「必要なのはたった20秒恥をかく勇気だ。そうすれば必ず素晴らしい事が起こる」
 これは本作の中で「女の子に告白する勇気が出ない」と息子から相談された際に父親(マット・デイモン)が授けた名言です。自分は名言マニアなので、この言葉一つ聞けただけでも2時間視聴した分の元は取れた気になりました。

物語は潰れかけの動物園付きの古い家を買った家族の実話を基にしており、動物園の再生と、家族の絆の2つが作品の柱になっています。個人的にはアメリカ映画のお約束として常に登場する家族の絆の話しは食傷気味なので少し減らして頂き、動物達をもっと沢山取り上げて欲しかったところです。ただ、それでも虎についてだけは例外的に長く取り上げられていたのでその点は良かったです。

蛇足ですが虎の寿命は自分が思ってたよりもずっと短かくて野生では10年前後、飼育下でも普通は15~20年程度のようですね。本作に出て来たオスの虎SPARは17歳を越えていたのであのような結果もやむを得なかったのでしょう。

この作品を見て、モデルとなったダートムーア動物園に行こうとする日本人も中にはいるでしょうが、その前にまずは国内の動物園に行ってあげて欲しいです。日本の動物園は海外よりもずっと安い入園料で、どこもギリギリの予算でやってる所が多いと聞くので、餌代のためにも、まずは日本の動物園で沢山お金を使って頂ければ動物達も喜ぶと思います。


〈気になったセリフ〉
「『別に』は20世紀最悪のだらけた言葉だ。2度と使うな」

whatever: 別に(別にどうでもいい)
pernicious: 意地の悪い、陰険な
moodiness: 不機嫌
fraud: 詐欺師