2人の秘密と愛した音楽。
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2001年。Jポップや日本の漫画が好きなギョンファン(#シムヒョンソ)は転校先の高校に馴染むことができずにいた。
隣の席に座るジェミン(#ヒョンウソク)から話しかけられ、次第に仲良くなっていったが、ギョンファンは同性愛者であるという秘密を誰にも打ち明けられずにいた。
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大阪アジアン映画祭にて鑑賞。
めっちゃ良かった。
平成を彩ったJポップの登場も熱かったけど、その歌詞とストーリーをリンクさせる技術や登場人物たちの心理描写の繊細さに感動させられた。
今でこそ、同性愛者も珍しくない社会になりつつあるけれど20年以上前では周りからの理解も得らないし、当然にいじめの対象にもなる。
観ていて辛いシーンもあったけれど、2人の掛け合いがとても心地よくて楽しく思えた。それを失う辛さもわかるし、周りの目を気にしたり、本人を傷つけてしまう怖さもある。それでも隣にいて欲しいという感情が尊くてギョンファンに感情移入してしまう。
思春期特有の描写がすごく刺さって、ジェミンの辛さもしっかりと目の前にあって、2人とも根はめちゃくちゃいい奴なのに環境とか性格とかが邪魔してすれ違っていく感じがめっちゃリアルだと感じた。
青春とか恋愛とか、ポップカルチャーとか、性的マイノリティの葛藤とか色んなものを詰め込んでいるけど、しっかりひとつの作品として昇華されていて、素晴らしかった。
俳優さんたちの演技も体当たりでとても素敵だった。キャスティングがもうリアルな感じで、すごく没入できた。
普通に劇場公開してほしいな…本当にいい作品でした。エンディングも泣けた。