このレビューはネタバレを含みます
備忘録。
2025.3.22 大阪アジアン映画祭で鑑賞(テアトル梅田)。
ポーラ・テイラー主演、チューキアット・ サックウィーラクン監督のSF映画。共演はピーター・コープ・ダイレンダル、ワナラット・ラッサミーラット(ウォーという愛称で人気があるらしい。確かにちょっと中村倫也っぽいイケメン)など。
主人公ステラは、30年前、村の祭りの夜に、アメリカ人の父親が光に包まれて消えてしまうのを目撃する。シングルマザーとなって久しぶりに帰省した彼女が父親が消えた理由を知り、大きな事件に巻き込まれていくお話。
タイ製のSF作品は初めて観た。
なかなかとっ散らかった作品だなぁという印象。
観ながら、これってインターステラーをベースに、怪獣、ジュラシックパーク風恐竜、ゾンビ、ジェームズ・キャメロン風近未来ヘリ、90年代作品によく出てきた未来のレジスタンスの若者など、どこかで見たことがある風景、人物が、タイムリープという便利な設定でたくさん出てくるなぁとニヤニヤしてしまった。
レンタルビデオ全盛期に、タイムトラベルを理由にやりたい放題おいしいとこ取りのC級作品を見たような気がする(たぶんイタリア映画w)。
オープニングは土着信仰ホラー風味もあったなぁ。
CGのクオリティは意外(失礼)に高く、そんなに安っぽさは感じなかった。原始時代の方がちょっとコントっぽかったかなw
上映後の監督の話では、意外と真面目な若者が権利と対峙する話をテーマにしたかったようで、実はSF設定は物語を描く上で必要だから取り入れたとのこと。とは言いつつ、「日本のアニメや漫画で育ったので、好きなものを詰め込んだ」的な発言もあり、観ながら感じた印象は間違ってなかったw
不勉強で、タイでも学生運動があったこと、そして日本よりも強力な暴力で封じ込められたことを本作で知った。
原始時代にゾンビが出てきて、思いっきりB級展開に笑ってしまったが、エンドロール後にゾンビ化の理由がちゃんと描かれていて、ちょっと感心した。