浅野公喜

影なき淫獣の浅野公喜のレビュー・感想・評価

影なき淫獣(1973年製作の映画)
3.3
女子大生達が謎の人物に次々と殺されるイタリア産サスペンス(ジャーロ)。トップレス姿多め。

のこぎりを使った残酷描写に期待していたのですが、それはかなり控えめで大してのこぎりは使わないうえに殺しのバリエーションも少なめ。終盤明かされる犯人の正体も特にこれといった伏線が無く唐突でその後の乱闘も期待していたシーンが用意されないのが残念でこの辺りはやはりアルジェント監督やフルチ(爺)監督は(時に凄く雑ながら)ちゃんと気を配ってくれる印象です。

しかしながら車で人間を壁に挟んで殺す辺りはインパクト強めで人形を小道具として使ったショットや遺体を井戸に放り込んだ際の波紋が広がる井戸の底からのアングルも格好良く当時のお洒落なイタリアの街並み含め光る箇所も。女性の悲鳴が「キャー」ではなく「ギャー」と、やたら野太くてうるさいのは国民性なんでしょうか(笑)。

セルジオ・マルチーノ監督の他の作品も色々観たいですが鑑賞が難しいものが多いのが残念ですね。
浅野公喜

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