目まぐるしく近代化、文明化して自然破壊が止まらない社会へのフレデリックらしいアンチテーゼ。
当たり前にあるありのままの姿を幸せに思う無邪気な子供たちの目の前に現れる不吉なマジシャン。
魔法のように次から次へと自然のものが姿形を変えていく恐ろしさ。
私たちはこの物語の結果のところにいるんだと思ったらちょっとゾッとした。
自然をこよなく愛するフレデリックだからこそ、彼のメッセージがとても力強くて進化していく社会が、人間たちをある意味で退化させていく恐ろしい描写。
どうしようもないところに来てる私たちはちょっと目を背けたくなるような内容でもあるけど、背けてはいけないんだよね、きっと。
illusion??って問いかけてるこのタイトルが言い得て妙でした。
