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男と女のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

男と女(1966年製作の映画)
4.3
当時22才だったクロード・ルルーシュ監督が世界的名声を獲得した愛の名作。
自ら脚本を書き、3ヶ月で作品を完成。カンヌ映画祭に持ち込み、グランプリ(当時)を受賞。
原題:(仏) Un homme et une femme (1966)

男(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、妻に自殺されたレーサー。
女(アヌーク・エーメ)は、夫(ピエール・バルー)に事故死されたスクリプト・ガール。
ともに愛する人を失った過去を持ち、パリに住んでいる二人は港町ドーヴィルの寄宿学校(男は幼い息子、女は幼い娘を預けている)で出会い、恋に落ちる。
ドーヴィルのホテルでのラブシーン---女は亡き夫が忘れられず満たされない---。

ラスト・シーンは終着駅---。

二つの恋の間で揺れ動くの女の内面を見事に表現。憂いを秘めた成熟した女性を演じたアヌーク・エーメが美しい。

「なぜ、夫の話を?
私の中では夫はまだ死んでいない」

(予算の関係でやむを得ず思いついたという)カラーとモノクロを併用した映像、望遠レンズによるズーム撮影などのカメラワーク、
そして、フランシス・レイのボサノバ調のテーマ曲なくして、この愛の映画は語れない。
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