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グラッツィア 大統領 最後の散歩
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グラッツィア 大統領 最後の散歩の作品紹介

グラッツィア 大統領 最後の散歩のあらすじ

最愛の妻アウローラを亡くして8年。イタリア共和国大統領マリアーノ・デ・サンティス(トニ・セルヴィッロ)は、いまだに彼女との別れを乗り越えられずにいた。大統領の任期満了まで、残された時間はあと6か月。敬虔なカトリック教徒であり、揺るぎない信念を持つ法律家として生きてきた彼の前に、安楽死合法化法案と、殺人罪で服役中の2人の受刑者への恩赦という、国の命運を左右する“3つの署名”が待ち受けていた。そんな中、これまでマリアーノを支えてきた法律顧問の娘ドロテア(アンナ・フェルゼッティ)から、「私たちの日々は誰のもの?」という深い問いを投げかけられる。悩めるマリアーノは、友人でもある教皇や、学生時代からの旧友で次期大統領候補でもある人物と対話を重ねるが、ますます出口のない森に迷い込んでいく。孤独を深めたマリアーノは、歴代大統領にも例のない、驚くべき行動へと一歩を踏み出す──。

グラッツィア 大統領 最後の散歩の監督

パオロ・ソレンティーノ

原題
La Grazia/Grace
製作年
2025年
製作国・地域
イタリア
上映時間
133分
ジャンル
ドラマ
配給会社
ギャガ

『グラッツィア 大統領 最後の散歩』に投稿された感想・評価

Omizu
2.0
【第82回ヴェネツィア映画祭 男優賞】
『グレート・ビューティー 追憶のローマ』パオロ・ソレンティーノ監督の新作。ヴェネツィア映画祭コンペに出品され、オープニング作品としても上映された。

つまらない。尊厳死など内容云々以前に脚本がつまらなすぎる。トニ・セルヴィッロ演じるイタリア首相が悶々と一人悩み続けるだけでカタルシスが生じない。

まぁそもそもソレンティーノにカタルシスを期待してはいけないのだけど。映像美で持って行く作家だが、その面でも今回は不発ではないかな。

セルヴィッロの演技はいつも通りいいのだが、正直もう違う人に渡して欲しかった。

安楽死、罪への赦しというテーマが単なる背景になってしまっていて切実さが伝わってこない。

映像面でも物語としてもつまらない。ソレンティーノはそもそも合わない作家だったが、ワーストを更新した。駄作とは言わないが凡作という域に留まってしまっているのが残念。
[イタリア、"我らの日々は誰のもの?] 60点

2025年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。パオロ・ソレンティーノ長編11作目。ジュリオ・アンドレオッティやシルヴィオ・ベルルスコーニなど実在のイタリア首相を描いてきたソレンティーノが、今回は架空の大統領を描いている。『イル・ディーヴォ』『LORO』(特に第一部)はアッパーな作品だったが、本作品は枯れ木を眺めるような静かな作品である。7年の任期の最後の半年となったマリアーノ・デ・サンティス大統領は、最後の身支度をしている。大きなトピックは二つ、安楽死を認める法案への署名、大学時代からの友人である法務大臣ウーゴ・ロマーニが推薦する二人の恩赦である。しかし、その頑固さと慎重すぎる性格から"鉄筋コンクリート"と揶揄されていた彼は、過去は重荷で未来は虚無と看破されるほどに弱弱しくなり、本人が必要とされる職務以外は優秀な法律家である娘フォロテアに丸投げしている。そして、8年前に亡くなった妻オーロラの幻影を追いかけ、40年前の彼女の不倫?について悩み続けている。『LORO』第二部にも似て(あまり記憶にないけど)、大統領を描いているとは思えないほど登場人物が少なく内輪の話だが、告解する相手がローマ教皇だったり、暮らしている邸宅が無駄にデカかったり、規模感だけは大きいのが不思議。恩赦を求められる二人、アルツハイマーの妻を殺した老教師とDV夫をめった刺しにした妻は、それぞれマリアーノとドロテアを表しているものと思われるが、変化を拒み続けたマリアーノの変化と彼らに対する恩赦可否をシンクロさせるのは流石に記号化しすぎなんじゃないか。大好きな妻のいない年月とほぼ同じ期間過ごしたがらんどうな大統領邸の風景は非常に良かったが、それ以外の点で主人公を大統領にする必要性は特に感じられなかった。政治家の人間的側面を描くのは良いが、それは政治的側面を無視して良いということではないのではないか。ただ、私がどちらかと言えば娘目線で見ているせいで、主人公の悩みを理解しきれていない部分はあると思われる。
前作「パルテノペ」が満場一致の強烈な駄作だったので(オンラインでもオフラインでも褒める人を見つけられなかった)、もう”偉大なる映画作家ソレンティーノ”の終焉かと思いましたが、Toniが彼を救い出してくれました。Toniが凄すぎて、もはやソレンティーノはお溢れ貰い続けてただけではなんて思いにもなりましたが、まぁ、彼を世界的に有名にしたのはソレンティーノですよね。おんぶにだっこ。ウィンウィン。

いやしかし、本当になんと偉大なことか。Toniが画面にいるだけで、2時間の映画は余裕で成立する。
今回も結局おんなじテーマではあるんですけど、「老い」そのものではなくその先の「孤独」に焦点を当てて「それでも生に縋る」ような、諦念。
宇宙船の中のチープさは目に余ったけど、でもあの涙に呼応するToniの表情は、それだけでスタンディングオベーション。

いつもの如く、変なタイミングでダンスミュージックを多用するパオロ。ガーディアンの評で「ダンスミュージックがMRIのように断続的に流れる」と書かれてて流石に笑ってしまいました。

おつきのダンディおじさん、イケてたなぁ