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お引越しのokapiのレビュー・感想・評価

お引越し(1993年製作の映画)
3.6
両親の離婚というのは、子供にとって実感が湧かなくてもじわじわと何かをかき乱してしまうほど大きな出来事なんだろう。うちは経験していないけど、親の身勝手で事情もよくわからないまま昔の楽しかったころや環境が容赦なくがらりと変わる。
大人が全て正しいわけではないことを子供はしっかりみてるよなあと思った。

そんなフラフラ漂うような虚無で胸がざわつく心情や親への憎しみの過去から開放されるラストは、宗教的で幻想的でとても日本らしいシーンで、黒澤明の夢のような軽いトラウマ感があるよいラストだった。

映画にもでてくるお祭りや火、日本の儀式はそこに神様みたいな何物かの気配が感じられてやはり好きだな。相米監督の映画は水もなんか印象的。

ちょっと最初はだれたのと、自分には経験のない体験をした主人公に共感していくのは難しかったのでまた見たい感じがある。


あとは、三角の机と琵琶湖近くのホテルがひたすら可愛かった、、。
若い鶴瓶がでてて笑った。
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