やや

星を追う子どものややのネタバレレビュー・内容・結末

星を追う子ども(2011年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

もう、最初の5分から「ジブリを意識しすぎてる?」と思った。
キャラデザ、アイテム、あれもこれもジブリで見たことがある。
リスペクトは良いと思うけれどあまりに露骨で、似ているからこそ比較をしてしまう。粗が目立つ。

声優は豪華で良かった。背景は綺麗ではあるけれど、新海さんの作品と思うとハードルが高く、他作品の独特な色彩が好きなので、比較すると今回はちょっと普通…かなと。

昭和の生活にヘリやマシンガンが出てきてそういう世界観?かと思えばファンタジーなのかなんなのか、要素を盛りすぎてすぐに置いてけぼりになる。
BGMがまたドラマチックで、それ自体は良いことなのにストーリーについていけない私のテンションとの乖離が大きく、置いてけぼり感が増してしまった。

ラストは嫌いではないけれど、これだけ長い道程の先にシンにジャマされて愛する妻を生き返らせることができなかった先生。心情を考えたら狂ってシンを殺してもおかしくないと思ったのだけど、大人しく着いてきて最後はなぜ一緒にアガルタに残った…?と疑問。
先生は妻に最後「愛している。…愛していた」と過去形で伝えているので、一目会って言葉を交わしたことで妻の死を受け入れることができたのかな。
狂った先生も観たかったな。笑

全体的に抱いた印象は『1年かけて放送するアニメを2時間にまとめた総集編』。
細かい盛り上がりはあるもののどれも短く、「おっ、くるか?」と思ったらすぐに場面転換。
その繰り返しばかりで起承転結もぼやけ、冗長さが目立ったような気がする。
もし1年かけて放送していたなら、もっと評価も変わるのではないか…と思わなくもない作品。

新海さんの過渡期であり、色々と挑戦してみた作品なのかな、という印象でした。
やや

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