mikoyan358

独裁者のmikoyan358のレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
4.5
2011/10/9再鑑賞(鑑賞メーターより転載)
「午前十時の映画祭」にて再鑑賞。もう何度目かになるが、改めて冷静に見ると途中コンパクトにできる部分もかなり多いような気はする。ただそれでも、大スクリーンの向こうから唾が飛んできそうな最後の演説にはやはり率直に感動する他ない。やや理想主義過ぎるきらいはあるが、「モダン・タイムス」とかではあれだけ言葉に頼らない表現で魅了したチャップリンがこれだけ雄弁に語る"あるべき姿"、そしてそうはならなかった現実。今チャップリンがこの世界に戻って再び演説したとして、果たしてその内容に大きな相違はあるだろうか?

2009/1/27鑑賞(鑑賞メーターより転載)
最後の演説があまりにも有名だが、それだけでなく床屋と独裁者をしっかり演じ分けるチャップリンの振る舞いはコミカルだし、厳しい時代でも人情味にあふれる人々の生活もしっかり描写されている。演説で訴えた大きな理念よりも、チャップリンはそんな小さな平和や安らぎを映画を通じて人々に与えたかったのかもしれない...とは言ってみたが、やっぱりテンションがMAXまで上がる最後の数分間のパワーは本当に凄い。1940年に生命の危険と引き換えに、万人に伝わるストレートでわかり易い内容でこの映画を仕上げた勇気と才能に最敬礼。
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