タマル

独裁者のタマルのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
4.3
「私は誰も支配も征服もしたくない。ユダヤ人もユダヤ人以外も白人も黒人も、出来るならばみんなを助けたい。
誰もが助け合いたいと望んでいる。
人間とはそういうものなんだ。
他人の不幸ではなく、互いの幸せを望み、憎しみ合い 見下しあったりしたくはないのだ。
……君達は心に人類愛を持つ人間だ。憎んではいけない。」

私はこれがナチスに対する根本的な批判であると信じています。反ヒューマニズム、つまり「どうして助け合うべき存在にこれほど酷いことができるのか」という点です。 だから、これは単なるプロパガンダになり得ない。同じ理屈は勝者の側にだって常に当てはまるからです。

映画としてはラストに全部持ってかれた感もありますが、地味にヒンケルが地球儀で遊ぶシーンは名シーンだよね。
地味でもないのかな?
タマル

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