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Lilypop
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Lilypopの作品紹介

Lilypopのあらすじ

りりかは美大で写真を専攻しているが最近は撮りたい被写体が見つからない。授業では昔に撮った同居人エナの写真を提出した。エナは心の調子を崩してここしばらくは部屋に引き篭っている。2人の過ごす時間はバラバラで、かつての親密さを失いつつあった。ある日、りりかは街を歩くエナの“分身”と出会う。家に帰るとここにもエナがいる。謎に誘われ、2人は夜の街に繰り出した。 分身をめぐる冒険は新たな出会いと別れを生み、気がつけば愛が対立する世界に来ている。遠ざかった人たちの写真やメッセージに囲まれながら、りりかは見失った愛をまた探しに行く。

Lilypopの監督

青石太郎

原題
公式サイト
https://aoishitarou.com/lilypop/
製作年
2022年
製作国・地域
日本
上映時間
103分
ジャンル
ドラマ

『Lilypop』に投稿された感想・評価

hn
3.9
リリカとエナの間に流れているもの、自分のなかにある他者性に触れること。
究極のコミュニケーションは、自分がしてあげたいことを相手にしてみること。
昨日ちょうど深瀬昌久のレイブンズを観て、改めて深瀬と洋子の関係性について考えを巡らせていたので、荒木経惟や古谷誠一(志賀理恵子)の名が出てきたのは、なんとなく生活と映画のなかが繋がった気がしてうれしかった。通り過ぎていくものを記録しておく、かけがえのなさ(10年後には誰の記憶にも残っていないようなこと)を映すこと、それは普段から写真を撮ることにも通ずるのかもしれない。親密さの夜明けの橋のシーンのような気もした、ラストのリリカとみつるのシーン。自分のなかにある普段は蓋をしたり布をかけて、簡単には口に出さないようにしている考えや言葉を口にして、持ち寄るときのこと。分からなさを分からないままで相手との間にそっと置いてみること。そんなことを考えていた。
(これまでの自分の人生にも似たようなことが何度かあって、ああいまカメラを回していてほしいと願ったことを観終わった後思い出した。)
スクリーンで観られてよかった。

青石監督と金子由里奈監督のトークに参加してより解像度が上がり、映画を自分のなかに取り込めたような気がした。(特に金子監督の言語化力にはいつものことながら救われている感覚があり、何度か泣きそうになってしまった)
iPhoneで撮影されていて、何度か手ブレがあったのだけど、大きく揺れたシーンがあって、そのことを金子監督がカメラが怯えているようだと表現されていたのがとても新鮮に感じた。
3.5
共同生活を送る美大生の二人、りりかとエナ。二人のコロナ禍の生活を描く、全編 iPhone で撮影された中編映画。

前日に観た『ロスト・イン・イメージズ』に続き、本作もゴーストな物語。

コロナ禍の郊外の静けさ。損なわれた学生生活の窒息感。りりかが撮ったエナの写真のモンタージュのエモさ。
振動で揺れる画像も、アフレコ音声の違和感も、なんだか味わいに思えてくる不思議。
理由
-
ドキュメンタリーと劇映画の間のような撮り方で、iPhone撮影とはいえスタンダードサイズ?の比率はスマホ撮影を想起しない。しかし映像は明らかにiphone。
現実から記憶が演出によって締め出され、映像から音声がアフレコによって締め出され、と、あえてドキュメンタリー性から距離をとる。
そういう出来事と作り物との宙ぶらりんの立ち位置は記憶を再構成するときに少しずつ間違えたり作り物になってしまうことの寂しさに思える。
監督には霊感がなく、幽霊を認識によるものと捉えている感じ。

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