ピンフまんがん

噂の二人のピンフまんがんのレビュー・感想・評価

噂の二人(1961年製作の映画)
3.7
これはなんかいろいろと印象的。本人の作品でのリメイク。本編のほうがより社会問題に近いダーティーな内容だったようだが、今の倫理観とはかなりかけ離れている。だからこそ価値があって当時はこれでも問題作と言われていたのである。突っ込みどころもあるがそれでも高次元でのドラマ性に演出は全く色褪せていない。いつも感心するのだが、ウイリアムワイラーという人は女性心理の描き方が本当に上手いと思う。本編も、女性陣はみんな微妙に情緒不安定だったり冷静さにかけている部分があったりするが、今でも普通にありそうなことをサラッと描いている。しかしその中でも強烈だったのはメアリーという少女のイラっとさせるキャラだと思う。あわよくばホラー映画みたいな感じですらあった。この人はカレン・バルキンという人が演じているのだがこの後は鳴かず飛ばず。ハリウッド映画を多数見ていると時々、一本の出演のみであとはどうしたのかの情報も全くなく表舞台から消えている人を見かけるが彼女もその一人だろう。でもすごいインパクトであった。同性愛をテーマにという事だったのだろうがこの少女がすべて持って行ってしまった感じすら漂う。