噂の二人の作品情報・感想・評価

「噂の二人」に投稿された感想・評価

オードリー・ヘプバーンとシャーリー・マクレーン、二大女優の競演作なのに何故か今までノーマーク。白黒映画だから?と思いきや、そうではない。作品の出来としてはいいけれど、ヒットはしないだろうなという典型。
まず第一にレズビアンというモチーフが時代を先取りしすぎ。第二にメアリー役の子役の演技が小悪魔を通り越してラスボス級。不細工で、底意地悪くて、大人顔負けの存在感。こんな嫌な役、よくぞ演じきったと、逆に感心してしまう。
小一郎

小一郎の感想・評価

4.5
「109シネマズ二子玉川」の「オードリー・ヘプバーン映画祭」にて鑑賞。同じ日に合計4本鑑賞(うち2本は鑑賞中にすでに観た作品だったと気付くという…)したのだけれど、1番良かった。オードリーを愛でるというよりもヒューマンドラマとしてかなり好き。

2人の女性教師が女生徒に同性愛者だという噂を流され、トラブルに巻き込まれていく物語。ウイキペディアによれば、<レズビアンを取り上げた作品としてはハリウッドで最初の映画のひとつだといわれている。当時の保守的な社会的背景のためか、作品自体もヘプバーンの演技も、アメリカでは批評家や大衆からあまり注目されなかった>といい、今もあまり注目されていないけれど、再評価されても良い気がする。

能力があり、性格が良く、美しい完璧な女性カレンを演じるオードリー。そのカレンへの想いに悩むシャーリー・マクレーン演じるマーサ。2人の関係を複雑にする子役の女生徒のメアリー役のカレン・バルキンが本当に憎たらしいナイスな演技(実は本物の金持ちの娘らしく、地なのかもと言われても納得しちゃうくらい)。

メアリーにはイライラさせられ、真相を追求するシーンは緊張で息が詰まりそう。ある人にビシッとキメるカレンは他の映画ではみたことのない感じのオードリーだし、完璧な美に心が揺れるマーサの心情には激しく共感してしまう。ラストの凛としたオードリーの姿も印象的。

思い起こすにつれ傑作ではないかという気がしてきて、劇場でかかったら、もう一度観ようと思った作品。

このレビューはネタバレを含みます

BS10 スターチャンネル主催の「オードリー・ヘプバーン映画祭」で鑑賞。スクリーンで観られて本当によかった(ので、感謝をこめて主催者名を明記しておく)。こんなに人間を描き切った映画とはもう、そうそう出会えないかもしれない。

学生時代からの親友同士で、郊外に寄宿学校を開いて運営していたカレン(オードリー)とマーサ(シャーリー・マクレーン)。ところが、カレンに厳しく叱られた問題児のメアリー(カレン・バーキン)は、学校に行きたくないあまり、自分の保護者である祖母に嘘をつく。いわく「先生たち二人は夜遅く部屋でおかしなことをするの」「奇妙な音を聞いたの」。同性愛に対する強い偏見があった時代、親たちは一斉に子どもたちを学校から引き揚げてしまい、カレン、マーサ、カレンの婚約者・ジョー(ジェームズ・ガーナー)は苦境に立たされる、というストーリー。

マーサがただ抱いていたカレンへの恋心が、嘘をきっかけに晒し上げられて指弾され、彼女自身も自分を強く責める流れがむごくて、胸が痛くなる。それでもそれらのシーンも含めて圧倒的に面白かった。キャスト全員どのシーンもとんでもない熱量で演じているし、展開や会話がとにかくスリリング。

撮り方もアングルから何から意図が明確でスタイリッシュだった。たとえば、車の中でメアリーが祖母に嘘を吹き込むシーンを車の外(前方)から撮ったのなんか印象に残る。無表情な運転手の向こうに後部座席の祖母と孫。孫がささやく内容に祖母が驚く声がフロントガラスごしなので濁る。

主役二人の容姿もいい。本作では教師役のオードリー、地味でクラシカルな装いなのに、美しさがいっそう際立つ。コートを羽織って散歩に出る、そんななにげないシーンでもため息が出そうに。シャーリー・マクレーンは長く活躍しているだけに、名前を聞くと最近の顔が思い浮かぶけど、若い頃はまたまるで違った美しさ。細すぎなくてちょっとマニッシュなムードで、この役がよく似合う。

カレンは容姿が秀でているだけでなく、悲しいぐらい聡明で、そこも含めて完璧に美しかった。メアリーの嘘をどれもこれもすぐ見抜くし(だから逆恨みされる)、噂を噂と流し切れずにいる恋人を「わたしに聞きたいことがあるはずよ」と追いつめる。メアリーたちの嘘が明白になって学校へ謝りに来た老婦人にも「良心を楽にしに来たのね」と言い放つ。何かを見過ごしたままにしておけない潔癖さがせつなくもある。

そんな彼女がマーサの告白を聞いた後に、その重みを感じながら、また周囲の目の冷たさも知りながら、それでもマーサと二人で出直そうと決めるから、泣けてくる。恋に恋で応えられなくても、人としての親愛が、何にも負けることなく、嵐の以前も以後も変わらずにあり続けるという奇跡。なんでマーサはそこに打たれてくれないのかと思ってやるせないけど。ラストシーンも凛として本当に綺麗だった。忘れられないヒロイン、忘れられない映画。
magnolia

magnoliaの感想・評価

4.0
厚く垂れ込めた雨雲のような作品

全体的に"お姉さん"の雰囲気をたたえるオードリーさんの抑えた演技が美しい、言葉にならない部分が光る
すべてを告白したマーサを見つめる眼差しに宿る思いやり、凛とした姿勢で立ち去る背中に見せる静かな不屈の闘志、優しい彼を解放してやるお見通し感

子供がチャッキーばりに恐い顔しまくってて凄い
シャーリーマクレーンさんは今現在の方がキュートかも、年月重ねて可愛らしいってステキ

i'm glad you ask me
KAZ

KAZの感想・評価

5.0
オードリーヘプバーン映画祭。
109シネマズ二子玉川。

夢の様な企画です。
全ての作品を観たいところでしたが、
仕事の都合上、断念。
もうどうしても、どうしても劇場で観たかった
「噂の二人」
「いつも2人で」を選びました。
まだまだオードリー新参者なのですが、
60年代オードリー作品の中でも劇場にかからない(ファンになってからリバイバル上映された記憶がありません)
超がつくほど激レアリバイバル上映だと思います。
人生初めての大スクリーン「噂の二人」
本当に綺麗でしたー!
不思議だったのは二色カラーの様にモノクロ感をあまり感じなかった事。
DVD鑑賞とは全く質感が異なりましたね。
改めて劇場の大スクリーンで鑑賞するとワイラーの緻密かつ繊細な演出が活き活きと劇場を支配している事に感動しました。
ラストシーン、全てを背負って気高く前を向いていくオードリーの美しいこと。
命がけでカミングアウトしたシャーリーマクレーンの慟哭に泣かされました。
LGBT作品の側面はあるかもしれませんが偏見や強烈な差別、疑う事なく群れるバカな大人たちの哀れさ。
更に最狂子役メアリー。
スクリーンで観たら邪悪さ8割増しだった。。
彼女自身その後の性格形成に影響したりしなかったのだろうか。。
とにかくメアリーのクローズカットが怖い。現場の様子は知る由もありませんが、
ほのぼのしたメイキング写真を見てみたいな。
子供大好きなオードリーがどの様に役作りをしていったのか気になります。
LGBTQ映画が製作されるようになってきた今だからこそ、愛し合うこともできず、さらには、自らのセクシュアリティに気がつくこともできなかった物語を観ることには、非常に意味がある。監督は30年代に同じ系統の作品を作ろうとしたらしいけれど、時代による制約から思うような作品にならず、今作がリベンジだったそう。

オードリーのキャリアナンバー1じゃないかという演技が観られるし、シャーリー・マクレーンも素晴らしく、これは『ガラスの仮面』ですか状態。子役も小憎らしいに収まらない、もはや悪女の域に達する演技で、今まで観た映画の中で、ベストの悪役かもしれません。

『ローマの休日』もそうだけど、ウィリアム・ワイラー監督は、空間の使い方が上手い!だからこそ、社会が勝手につくった普通か異常かという枠組み、そして、自らの都合の良いように解釈して作られていく、一人一人の認識という枠組みが、余計に感じられる。

その枠組みの中でも、キリリと光るオードリーの強い眼差しが、作品の中で唯一の希望でした。
P

Pの感想・評価

4.1
同性愛の噂に苦しむ女性二人の話。内容だけに通じて胸糞悪いし地味な映画。。。かと思ったんだけど、オードリーヘプバーンとシャーリーマクレーンの演技の掛け合いに圧倒され、全く退屈はしなかった。特に最後のシーンのオードリーに魅せられ、鑑賞後も暗くならず。気品って大事だね。しかし当時の人はどう思ったんだろ。あと普段着な感じのオードリーも見られてよかったです。
んーー、良くも悪くもものすごく当時の時代を表していると思った。
二人の仲良い女教師が、
生徒である子供の嘘によって、
窮地に陥っていく話。

カレンとマーサは、
17歳の頃から仲が良い。

そんな二人は共同で学校を設立し、
経営もうまく行っている様子。

カレンはジョーと
長く婚約をしているものの、
学校が忙しい為、
なかなか結婚へ辿り着けない。

そしてジョーに対して、
何故か冷たい態度を取るマーサ。

そのような状況の中、
問題児的な生徒のメアリーは、
またカレンに叱られる。

その後、祖母に
「カレンとマーサは恋仲にある!」
と嘘をつくのである。

見事に生徒たちの親に知られ…

オードリーの美しさと
シャーリー・マクレーンのかわいさ、
そして絶妙な芝居力により、
どこか怪しい雰囲気を
前半から醸し出すところが、
いい伏線になっている。

背景など、映像自体も
大変きれいに描かれているのだが、
それが逆にスパイスにもなっている。

ラスト20分くらいの展開は、
一生忘れられない衝撃があった。
THE END の文字が出た瞬間ほんとうにエェーーー?!って叫んだ。盛ってないです。話最悪だし良いこと何一つないんだけととにかくうっとりしちゃう。ラストのドアを開けるシーン最高。どこまでも美しい。全てのシーンに無駄がない。
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