アキラナウェイ

ザ・ワイルドのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ザ・ワイルド(1997年製作の映画)
3.2
ちょ、待って。
監督の名前がリー・タマホリ。
日本人なら確実にその名を聞いて「ぷぷっ」って笑っちゃうに違いない。

あ、全国の玉堀さん。
失礼しました。

今から25年前。アンソニー・ホプキンス、59歳。なのにこんなサバイバル映画に出演するとはよ。スタントダブルによるアクションだとわかっていても、過酷なロケだったのは間違いない。それ程に壮絶!!

大富豪のチャールズ(アンソニー・ホプキンス)は、ファッションモデルの妻ミッキーと、彼女の専属カメラマンであるロバート(アレック・ボールドウィン)と撮影スタッフらと自家用機でアラスカを訪れる。

チャールズとロバート、その助手のスティーヴは、別の飛行機で撮影に出掛けたが、道中鳥の群れと衝突事故が起き、飛行機は墜落してしまう—— 。

博識で本の虫。
財産と知識と良識の全てを兼ね備えた人物として、アンソニー・ホプキンス以外のキャスティングが思い付かない程にハマり役。

そして、彼の妻と実は不倫関係にあるロバート役にアレック・ボールドウィン。彼もなかなかワイルドなタイプだと思うが、本作では割と弱音を吐きまくる。

最終的に、チャールズとロバートとの一騎打ちの展開になるのだが、どうもロバートのキャラが弱い。

そんな不倫だなんだのいざこざよりも、見所は何と言っても、

熊 ! !

97年なんで、当然CGじゃなくてリアルベア。執拗に追い掛けてくる熊が何せ怖いし、迫力満点。飛行機もホンモノを飛ばすので、やっぱり見応えがある。

「どうやって私を殺す気だ?」

金持ちになると、人を容易に信じられなくなる。

ロバートもどさくさ紛れにチャールズを殺してミッキーを自分のものにしたかったのかも知れないが、そこまで徹底したワルとして描かれていないのが残念。

この作品の進化系が「レヴェナント」だと思うし、あちらの方がやはり面白い。