てっちゃん

プレシャスのてっちゃんのレビュー・感想・評価

プレシャス(2009年製作の映画)
3.8
もうどうにでもしてくれい!って時に観たもんだから、ますますどうにでもして下さいませ。ってなった。

なにがどうにでもして下さいませ。ってなったかというと、母親が強烈だから。
母親役が凄まじくて、それだけでもういいや、どうにでもなれって感じ。
よくもまあここまでの畜生道まっしぐらに走ってんなってくらいの正統派畜生。
もちろんこんな畜生になったのは理由があるのだけど、それまでの経緯が負の連鎖そのもの。

はっきり言えば、”教育”と”動こう”に接してこなかったから。
”教育”を受けていていれば、自分の道ってのは確実に広がるし、教養をつけると物の価値観が変わってくる、いろんなものと接すれば、それに対応する力がつく。
”動く”ということは現状を変えること。
変わらなくても変わった気になること。
そうすると気持ちも変わるしね。
なんかこう書いてるろと、自分に当て嵌まってくるから嫌になってきたので話題変えよっと。

逃げ道があるってことは大事なこと。
本作では、逃げ道があるからプレシャスは行動することができた。
本当に勇気出して良かったね。
彼女の視線が徐々に上にいくのが印象的だった。

今これ書いてて知ったけど、マライア姉さん出てたんだ!全然気付かんかった!
流石に虹色の歌声を披露することはなかったか。
ホドロフスキー翁作品みたくオペラ口調が出てきたら場違い感はんぱないもんな。

負の連鎖ばかりが続くけども、それを乗り越えようとする強さ、でもその強さを覆うような怖さがある。
重い内容ではあるものの、重いだけでは終わらせないものがある作品でした。
てっちゃん

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