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ラフマニノフ ある愛の調べのmiのレビュー・感想・評価

4.0
セルゲイ・ラフマニノフ。
言わずと知れぬ、20世紀最大のピアニスト&作曲家。
彼の半生を描いた作品。

私はこの物語、非常に好きです。
静けさの中で流れる美しい景色、思い出、旋律。
注文をつけるならば、彼の演奏する姿をもっとリアルに見たかった。
それから、苦悩をもっと激しく見たかったかな。
やっぱり偉大な芸術家って、激しく不幸であるべきなんです。
というと、語弊があるだろうか。
究極に苦悩した先に光が見える。
それを手繰り寄せ、自分のものと出来るのが天才と呼ばれる人。
そこをもっと巧みに描いて欲しかった。

しかし、ナターシャの苦悩と愛。
ライラックの香り立つ描写は、素晴らしかったと思います。
心に何も残らないようで、香りだけ残す感じ。
ジワジワ思い出してゆく音と世界。
私、ロシア映画好きだー。
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