のわーる

ゴッドファーザーののわーるのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
4.2
友人の要望を次々と裁いてゆくボスの判断力がすごい。ファミリーという名の忠実な手下を的確に操り、不可能を可能にしてゆく様はまさにゴッド。

やり口が実に巧妙。狙った相手を、NOと言わせない状況に追い込む。そのための手段は選ばないのがマフィアの恐ろしいところ。

そして要望が叶った友人には金銭を求めない。貸しを作ることが真の狙いであり、人脈という名の勢力を広げ、使える手段を増やしてゆく。

驚きと発見の連続。昆虫の生態を見ているような感覚。生き様が自分とは違いすぎていて同じ人間とは思えない。それなのにとても興味深くて見入ってしまう。

ファミリーの絆が素晴らしかった。強引な手段も全ては組織とファミリーを守るため。この美しいシステムを築き上げたヴィトーの哲学を学んでみたくなった。

2度目の鑑賞。前回からかなり経っていたせいか、とても新鮮に感じた。
約3時間の長尺でしかも、3部作。TVドラマ1クール分くらいの見ごたえがある。人物がたくさん出てきて裏切ったり消えたりするため、相関図を眺めながら観るのがおすすめ。
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