安堵霊タラコフスキー

カルネの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

カルネ(1994年製作の映画)
3.8
まずギャスパー・ノエは未だにアレックスとセブンデイズインハバナの一編しか見たことないため、最初はこんなブレッソンやハネケみたいな作風だったことは少し意外だったけど、それでいて全体の気持ち悪さはラース・フォン・トリアーを髣髴とさせるものだったのは中々興味深かった

内容は妻に蒸発され男手一つで娘を育てることになった子煩悩な男が、勘違いで殺人を犯したりデブな女を孕ませたりして娘と離れ離れになるという、ギャグかな?と思えるものだけど、冒頭の馬の屠殺シーンや暗めの照明、娘が家にいる際ほぼ毎回映るモノクロの謎テレビ画面等のせいで全体が不気味で不穏な空気で包まれる

つまり内容は大したことなくても映像的にはわりと好みだったので満足度はそこそこの作品