喧嘩の美点は仲直りができること

乙女ごころ三人姉妹の喧嘩の美点は仲直りができることのレビュー・感想・評価

乙女ごころ三人姉妹(1935年製作の映画)
4.0
1930年代の作品で当時の息遣いを感じられます。
姉妹の繋がりがテーマとなっており、当時の〝家族としての血の繋がり〟を見て取れます。
呪縛のような関係性から逃げ出そうとする姉妹が健気でいじらしくもあります。
家族の負の側面を姉妹の観点から描くという構造は小津安二郎の『東京暮色』にも似ています。本作の特徴としては姉妹同士の絆と思いやりが強調されている点にあると思います。
ストーリーも面白いですが、同時に昭和初期の風俗を知ることもできる映画です。