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父 パードレ・パドローネのsnatchのレビュー・感想・評価

父 パードレ・パドローネ(1977年製作の映画)
5.0
ごつい骨太な作品。圧倒された。
初見で、昨夜は私もガビーノになってビクビクしながらも映画満足度は最高潮で終わり、今夜は父親目線で、映画演出にもじっくり目を向けました。

あの険しい大地や厳しい自然を相手に、家族を養う父親の役目。
生まれた子どもは、まず彼の言うことを聞くか弱い道具だ。
小さなガビーノの悲惨な人生が始まる。羊飼いになるってこんなに過酷なの⁉︎のんびり職業かと…😨代々羊飼いにしかなれないどん底生活では、父親は彼を早く一人前にしてやろうと知っている事を全部ガビーノの頭と身体に叩き込ます🐍←小学校一年生に本当にビシバシ。この扱い、はじかれた末っ子かと思ったら違うのにもショック。そして、●●●シーンに脱帽😀でも帽子は絶対必需品‼︎

しかし、だんだん怖しい父親が時折り見せる、いや、見せまいとする残存している優しさや、家族が明日食うに困らないようにだけを信条にして生きている姿がちらつき、この人が生きてきた道は、もっともっと厳しかったんだ…と思い馳せる🍧

一生、下働きとしてこの島にへばりついていくしかない若者たちが移住を夢叫ぶ場所、◯◯の下と動きが面白い。自由に夢見る自由は誰にでもある。また、ガビーノが初めて聞く言葉を全身で吸収していくシーンもすてき。
そして、少しずつ変化していく息子と、息子を自分のものとして剛腕で守り囲いたい父親とのバランスが崩れていく流れは予想できるが、映画演出が真骨頂。ラジオから始まり…あのシーンへ…興奮した🤩🤩🤩これぞ映画表現🎬

しかし、これが父と息子の絆の物語では終わらない。登場する原作者の息子が話す感情に言葉が詰まる…でも、そこで、映画の冒頭で父親が先生に放った言葉、羊飼いは◯◯がなくても◯◯事ができる、という言葉が思い出される。羊飼いガビーノはできた‼︎

この土地ではあの音を聞きながら自分のものを握るという行為がいちばん安心して、何もかも忘れられ、唯一の楽しみという事も嫌というほど😇よ〜くわかった‼︎羊飼いは全然女の子と縁が無いようだ🤢
ごついリアルな映画に一見見えるが、冒頭の演出や、クレーン撮影なのかな、横切る人の思いや心の言葉、映画の遊びが面白かった‼︎
ご興味ある方、ぜひ観てみて下さいませ。ご感想をお聞きしたいです♪🤗
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