千年女優

ハスラーの千年女優のレビュー・感想・評価

ハスラー(1961年製作の映画)
4.0
最高のビリヤードプレイヤーを目指す若きハスラーで、パートナーのエディを連れて15年無敗の伝説のプレイヤー「ミネソタ・ファッツ」に挑むも一昼夜に及ぶ勝負で根負けしたエディ・ファルソン。自暴自棄の中で出逢った女子大生サラとの恋で心の傷を癒した彼が、彼女の忠告も聞かずにファッツとの再戦に挑む様を描いたドラマ映画です。

長編小説七作の内四作が映像化されたアメリカ人作家ウォルター・テヴィスの長編処女作をオスカー作品『オール・ザ・キングスメン』の監督ロバート・ロッセンで映画化した1961年公開作品で、主演でスターとしての地位を固めたポール・ニューマン人気もあって興行的成功を収めるとアカデミー賞始め多くの映画賞にノミネートされました。

無謀な夢追い人の歩を通して人生における「勝負」の是非を問う物語で、主演ニューマンの情熱的演技を各々に求められる存在感を体現するはまり役の面々が盛り立てています。成否の付けられぬ人生にあって、それでも勝敗をつけることの虚しさと、分かっていても他では得難い高揚を求めて勝負を欲する、矛盾した人間の性を描く一作です。
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