このレビューはネタバレを含みます
①パク・チャヌク監督による“ 復讐三部作 ”の最終作
哀しい物語を暗示する、OPの冷たく美しい映像と音楽
この映画も“ 復讐する ”ことに対しての執念を感じる映画だった。
これはこの国の犯罪率の高さ( 特に遺恨を残す性犯罪や子供が犠牲になる犯罪など )による反動なのか…
・被害者家族によるけじめの付け方
・復讐を遂げた後の代償
このふたつの事が心に大きく残った。
自分の子供が殺されるところを映すビデオ
( 特に椅子を蹴って首吊りする瞬間は絶句 )
こんな光景を見せられた時、あんな冷静でいられて、あの方法で満足できるのか?
「復讐は自己満足」
観ている者にとってはスッキリするが、当事者の気持ちは?
想像できないし、経験もしたくない!
②「 イ・ヨンエ 」
この女優さんの作品は初。
最初の印象は役作りのせいか、地味で全く惹かれなかったが、後半は悲哀を感じる表情にどんどん惹き込まれていった。
最後にみせた涙
安堵の涙なのか、虚しい涙なのか…
特典で見たインタビュー映像は「 何て綺麗な方なんだろう 」とうっとりしてしまった。
③最後まで残った二つの疑問
・クムジャの執念が疑問
13年投獄されたが娘は生きている。
虐げられた様子も無く、良さげな夫婦に引き取られている。
親の気持ちとしてはそこが一番重要で、殺すまでの復讐心が生まれるのか?
・犯人のペクは何故クムジャに罪を被せたのか疑問
被害者はクムジャが関わった事件だけでは無いので他の事件もクムジャ同様に誰かに罪を被せたのか?
最後にひと言
そこまで復讐に情熱を注ぐより、自分の潔白を証明する事に注ぎなさい!
【豆知識】
包丁で人を刺す時は刃を上にして握る事f^_^;)
2015/8/14 DVD