映画ってこんな不思議もあるから油断できません ジャン＝ジャック・アノー「スターリングラード」
映画とはあらゆる「意味」から出来るだけ遠ざかるべきと思います。
だから自由で良いし出鱈目でも無責任さえ許されます。
それ故に時々不思議なことが起きるのです。
かつてアメリカには『西部戦線異状なし』という不思議な映画が存在しました。
あの映画が存在したならこの作品が存在しても何の不思議もないが不思議さの度合いは桁外れなのです。
考えてみれば『ラストエンペラー』だって不思議さでは格別な映画なのだからこちらがのんびりしていただけなのかもしれぬがこの作品の一番不思議な点は『愛人ラマン』という凡作を撮ったアノーが監督という点に尽きます。
やはり映画とは最後まで観なければ分からないのです。
