
5歳の息子・武志を育てる真由美は、「子どものため」を何より大切に生きてきた。良い母親であろうとするほど、その愛情はいつしか「こうあるべき」という正しさへと変わっていく。一方、仕事に追われる夫・一馬は、家族の事も大事にしながらも誰にも言えない秘密を抱えていた。 そしてもう一組の家族。売れない芸人の父と、夢を諦めきれないアイドルの母、その二人に育てられる5歳の娘・舞。一見まったく違う二つの家族は、それぞれの「普通」と「幸せ」の価値観の間で揺れていた・・。 ある日、真由美は「親ガチャ」という言葉を知る。子どもは親を選べないーその言葉が、彼女の中に小さな疑問を生んでいく。 子どものためなら、親は自分らしさや夢を諦めるべきなのか。親の幸せと子どもの幸せは、本当に同じなのか。親だから正義じゃなければならないのか。誰かにとってのハズレは本当に「ハズレ」なのかー。 子どもたちと不完全な親たちを通して、家族の「正しさ」と「幸せ」を問いかける物語。